観光ニュース

 
台湾南部のサマーコースが新登場!
今年2月、屏東県車城郷後湾村にオープンした国立海洋生物博物館は、台湾の渓流と河川、海辺と海原、そこに生きる生物を紹介して人気を集めているが、6月から墾丁後壁湖のヨットハーバーも運営を開始し、恒春半島のマリンレジャーはスタンバイとなった。 このほかに、300艘を越えるヨットが停泊できるヨットハーバーと、高雄市・屏東市・屏東県が共同で進めている藍色海上公路航線を結びつけた海上観光コースも予定されており、今年の夏が楽しみだ。
台北市の主要道路にナンバーがつく
台北市政府民政局は、外国からの旅行者にも分かりやすいように、台北市内の主要道路にナンバーをつけることを決定し、6月から実施している。標識は、中文・ローマ字・略称が併記され、東西に走る道路には「大道」、南北に走る道路には「大街」がつく。
和平東西路から民族東西路までの主要道路は、南から北に向かって「第一大道(Fist Boulevard)……」と続く。
環河南路/北路から基隆路までの所要道路は、西から東に向かって「第一大街(First Avenue)……」と続く。
ネットでの問合せは、 へ。
2000年度玉山杯国際オリンピック高地ロードレース9月開催
今年度の玉山杯国際オリンピック高地ロードレースのスケジュールが決定した。開催日時:9月24日(日)09:00〜12:00、地点:新中横公路玉 山国家公園タカタ地区、楠渓林道。コースは、国際大会21と一般参加6の2種類。男子は、12歳以下/13歳から65歳までの年齢別 6チーム/66歳以上の計8チーム。女子は、16歳以下/17歳から45歳までの年齢別 3チーム/46歳以上の計5チーム。申込み期間:8月1日〜9月5日、費用:300元(事故保険、医療保険、昼食及び記念品代などを含む)。問合わせ先:台湾観光協会東京事務所(担当 野村美千子、卓芬圓)、大阪事務所(担当 陳淑華)。
三級史跡指定の水道博物館オープン
1909年に建てられ、バロック様式の建物として有名な、旧台北水源地ョA筒室は1993年に三級史跡に指定されたが、今年4月台湾初の水道博物館として再スタート。現公館浄水場内の当館には、数十年前の揚水機や水道管材の展示のほかに、水遊び場、観音山貯水池までの登山道が整備されているので、ハイキングコースにもお薦め。開館時間:09:00〜17:00、参観料:大人60元、団体(30人以上)などの各種割引きあり。交通 :新交通システム公館駅下車徒歩5分。問合せは、台北市中正区思源路1号
敦化南北路沿いに「芸術ギャラリー」オープン
木々が茂る散歩道で台北市民に人気の敦化南路〜北路沿いに、野外の「彫刻ギャラリー」がオープンした。基隆路との交差点近くには金色の塑像「源」、遠東飯店近くには白大理石の「かかし」が立つ。信義路との交差点近くには大極と天地を表現した弓形の「自在」、忠孝東路との交差点近くには「鳥かごの内と外」がある。開け放たれたかごの入口の傍には椅子が置いてあるので一休みして初夏を楽しむのもよい。作者の個性が光る作品は全部で10点、早起きしての野外ギャラリー探索はいかが。


台湾の観光地――全省篇

 
小人国
小人国は、台北より南西方向約60kmの桃園県龍潭郷にあり、オランダのマドローダムと並ぶ世界有数のミニチュアワールドとして有名であります。およそ10万平方メートルの敷地に、台湾の総統府をはじめ、姫路城、万里の長城など世界中の著名建築物80件が25分の1のミニチュアで屋外に展示されています。写 真などで見慣れた建物を一つひとつ見て回るうちに、世界一周の旅行をした気分が味わえ、台湾観光でもっとも人気のあるスポットになっています。 台北からの観光客の便宜をはかるために、台聯バス会社が台北市内と小人国を結ぶ直行バスをスタートさせました。同路線は、小人国の開園時間に合わせて、毎日午前6時30分から午後9時30分まで約40分に一本の割合で運行しています。 運行路線は、松山空港発−敦化北・南路−基隆路−永元路−得和路−中正路−中和中正路−中和IC−北部第二高速道−龍潭IC−大昌路−中豊路−中原路−小人国着で、沿線のバス停は、松山空港バスターミナル、南京東路交差点、公館、智光商業職業学校、中和IC、龍潭バスターミナル、龍潭大池、小人国であります。
バスは、松山空港前の市内バスターミナルにある台聯バス停留所を出発します。小人国まで片道105元であるが、開通 から一年間、車内で小人国入場券(大人一人590元)を購入すると往復バス料金が無料となるサービスがあります。
小人国の展示場は、ミニワールド、現代コーナー、近代コーナー、古代コーナーに分かれています。ミニワールドには、米国ラシュモア山に刻まれた四大統領の肖像、エジプトのスフィンクスとピラミッド、日本の大阪城や東大寺などがあります。現代コーナーには港湾施設、高速道路、鉄道、飛行場、ダムなど台湾の現代施設が、近代コーナーには、中正紀念堂や国父紀念館など台湾史に関わる建築物が、そして古代コーナーには中国大陸の主要な史跡が展示されています。夏季(5月〜10月)は、夜9:00まで開園していて、美しいライトアップが楽しめます。[お問い合せ]台聯公司
日月潭
台中の東南約61.7mの位置にあり、海抜746m、周囲24km、水深30mの天然の湖で夕日が美しいことで有名な所です。約200年前までは人に知られておらず、高山族の青年が偶然見つけたと言われています。湖面 の一方が日輪に、もう一方が月輪に似ているところからこの名がつけられました。日月潭を囲むようにして、湖の北西岸に豪華な中国宮殿の建築様式で建てられた文武廟があり、「文武」の文の神、孔子と武の神、関羽、岳飛などを祭っています。日月潭をはさんで文武廟の反対側には、「西遊記」でおなじみの唐三蔵法師の霊骨を祭る寺「玄奘寺」があります。921大地震で上述の寺廟や周りのホテルは倒壊しましたが、政府は日月潭を国家クラスの風景区にするべく企画しております。
九族文化村
日月潭から北東へ約2Kmの所にあり、標高750〜900mの山中を切り開いて建築された文化観光施設です。台湾先住の原住民族9族(ツオウ、ブヌン、ピュマ、ルカイ、アミ、タイヤル、ヤミ、パイワン、サイセット)それぞれの部落をそのまま再現したものです。実際に原住民族が居住していた家や生活の必需品である機織りなどを見ることができ、各部族の特徴がよくわかってたいへん興味深いです。日曜・祭日は原住民族の歌と踊りのショーが楽しめます。
その外に水沙連パラダイスとレーザー音楽堂があります。水沙連パラダイスは、ヨーロッパ宮殿の花園をまねて造られ約20万の花園では、季節によりさまざまな色の花が観賞できます。その花園の中央にローマ式の円形噴水があり、夏には花の鮮やかな色と噴水の白が涼しげに感じられます。入口から中へ進むと、まずこの花園が視界にとびこんできます。その一番奥には18世紀バロック式建築物があり、レストラン等が完備されています。レーザー音楽堂は500人収容でき、音楽にあわせレーザー光線と噴水の色が変わるショーが鑑賞できます。
南投県魚池郷大林村金天巷45号 (049)895-361
台湾民俗村
台湾各地で取り壊しの危機にあった歴史的な建物や伝統民家が移築・保存されており、さらに、精米や醸造、製紙など14種の伝統産業、祭りを盛り上げる伝統雑技、古式にのっとった婚礼などの行事がタイムスリップして楽しめる「懐かしの台湾」や水族館、蝶々館、昆虫館、農園が揃っているので、当民俗村を一周するだけで、台湾のことが何でも分かる、楽しいコースです。一周りした後は、水上パークや絶叫マシーン、スノーカーなどスリル満点のレジャー設備が揃った「トウモロー タイワン」、水上バレーや超高度ダイビング・ショーが楽しめる「スペースシアター」、航海大冒険が実体験できる「航海王冒険館」をお楽しみください。福建省サヤ南地方の建築様式と中国的なインテリアを採り入れた嘯月山荘に宿泊してのナイトツアーも大好評です。
彰化県花壇郷湾雅村三芬路30号、
嘯月山荘リゾートホテルの予約は、
阿里山森林遊楽区
阿里山は、標高3,952mの玉山前衛の山々の総称で、森林に覆われており、以前は木材の集散地でした。阿里山へ行くには台北から嘉義まで行き、そこから阿里山森林鉄道を利用します。嘉クqは台中と台南の中間にあり、市の西南に北回帰線が走る気温の高い熱帯圏の都市で、製糖の町としても有名です。赤白の車体の登山鉄道が、ここから出発し、大自然の森林の中をぬ って走り、終点の阿里山駅まで約3時間半の道のりを走っています。夏でも気温が10℃前後で、避暑地としても有名なほか、ハネムーンの地としても人気があります。終点まで72km、2,100mの標高差を上る途中にはトンネルや鉄橋が多く、トンネルをぬ けるたびに、熱帯から亜熱帯、温帯、そして寒帯へと森林の景色が変わっていくのがわかります。最後に66%の勾配を上り、阿里山駅につきます。山頂は早朝の雲海から昇る朝日(ご来光)を見る人でいっぱいです。
雪覇国家公園
雪覇国家公園は雪山、大覇尖山、武陵四秀(品田山、池有山、桃山、ウリ拉業山)、剣山、志佳陽山、大雪山など雪山山脈に連なる山々からなる国家公園です。面 積は7万6850ヘクタールで、台北市がすっぽり三つ入ってしまうほどの大きさを備えています。 同公園には公園内の山に登る登山者が多く訪れます。主なルートとしては中横公路の花蓮または東勢から梨山経由で武陵農場に入るもの、竹東から五峰郷、大鹿林道を通 って観霧レジャー区に入るもの、東勢から大雪山林道を通って公園内西南に入るもの、苗栗大湖から司馬限林道、二本松、雪見レジャー区に入るものの4ルートがあります。
玉山国家公園
玉山は標高3,952メートルの台湾で一番高い山です。その玉山を囲む10座の山もいずれも3,000メートル級というから驚かされます。この玉 山連峰を中心にした玉山国家公園は南投、嘉義、花蓮、高雄の4県を跨ぐたいへん大きな規模の国家公園です。公園内には玉 山連峰をのぞいてもまだ20座の3,000メートル級の山があります。その雄大な景色がすばらしいのは言うまでもありませんが、この外に玉 山の魅力は、周辺に広がる原生林に寒帯、温帯、熱帯の生物生態が見られることです。玉 山の天候が最も安定している時期は3~5月までと10~11月まで。冬にはもちろん積雪があるので、登山には十分な装備と技術が不可欠です。なお、3,000メートル以上の山に登る場合には事前に入山許可証の申請が必要で個人による単独入山は認められていないので注意して下さい。
太魯閣国家公園
花蓮から車で約30分ほどの所にあります。峡谷の入口には、「牌楼」と呼ばれる朱塗りの門があり、民族衣裳をつけたタイヤル族の女性たちと一緒に写 真をとる観光客の姿を多く見かけます。入口から約2.5km、宮殿風の建物「長春祠」があります。ここは東西横貫公路建設工事で命をおとした212人の霊が祭られています。長春祠の前景には、長春瀑布という滝が流れ、この景色もすばらしいです。その後、しばらく大理石の壁の間を進むと、「燕子口」に着きます。水流の浸食によってできた洞窟に、春から秋にかけてツバメが巣をつくるので、この名がつけられました。さらに「九曲洞」という名の通 り、いくつにも曲がりくねったトンネルが続きます。「合流」をすぎるとタロコの終点「天祥」に着き、それまでの絶壁から緑豊かな山に囲まれた、おだやかな風景へと変わります。
墾丁国家公園
台湾最南端の恒春半島一帯で、国家公園に指定されています。恒春半島の先端は西側の猫鼻頭と東側の鵝鑾鼻(ガランビ) の2つに分かれています。猫鼻頭は猫に似ている石があり、このように呼ばれています。奇岩怪石と、サンゴ礁 の景色が鑑賞できる外、白い砂浜の海水浴、釣り、スキュ−バダイビングなどが楽しめます。鵝鑾鼻は台湾最南端にあり、珍しい熱帯植物が群生しています。台湾のハワイと言われ、青い海と太陽の南国ムードあふれる自然公園です。
渓頭
渓頭森林レジャー区は台湾大学農学部が所有する実験 林の一つで、杉、柏、紅桧、イチョウ、孟宗竹など300種類の樹木と1,300種類の草花が繁殖しており、これらを自然の中で観察することができます。このほか植物の標本やスライドを展示した陳列館、めずらしい46種類の竹を収集した竹類標本本園、高さ46メートル、周囲の長さ16メートル、樹齢2千8百年の紅桧なども見学できます。また、70種類に及ぶ鳥類が生息しており、バードウォッチングのスポットとしても有名です。このほか、大学池と呼ばれる池があり、そこにかかる美しい竹拱橋は一見の価値があります。レジャー区への入場料は大人1名平日100元(休日120元)、子供50元。
東北角国家風景区
東北角は、海と山、両方の大自然を一度に感じさせる観光地です。まず鼻頭角、ここは東北角への出発点で、強く押し寄せる波が岩をくだくようにぶつかり、水しぶきをあげ、人間の存在を忘れてしまいそうな自然の雄大さを感じさせます。次にロッククライミングやスキューバダイビングが盛んな竜洞。「台湾北部の海底楽園」と呼ばれ、ギラギラ輝く太陽と真っ青な海の美しさ、そして海底ではサンゴや魚の群れを見ることができ、まるで水族館に行ったようです。音のない世界でさまざまな魚を見ながらのダイビングはロマンチックなドラマが目の前に繰り広げられます。塩寮や福隆は鼻頭角・竜洞とは反対に、優しさを感じさせる海岸です。塩寮海洋公園は東北角で一番広いレジャーランドで、東北角に就いてのインフォメーションサービス、レストラン、駐車場などが完備されています。
東部海岸国家風景区
東部海岸は、太平洋を臨む美しい海岸です。北の方から海岸沿いに花蓮、台東と続き、その途中に石梯坪、秀姑巒渓、三仙台、八仙洞などの観光スポットや緑島や蘭嶼などの離島が点在しています。花蓮を過ぎたあたりから、だんだん南国の雰囲気になってきます。北回帰線を越え、照りつける太陽と青い空、そして夏には花蓮から台東まで、マンゴーや釈迦やパパイヤの木に果 実が鈴なりになります。左手に輝く太平洋を見ながらの旅も忘れられない思い出のひとつとなるでしょう。
澎湖国家風景区
台湾の西南、台湾海峡のまん中にあり、64の島で形成される群島です。64島のうち、20島しか人は住んでおらず、台湾本島より400年古い歴史が残されています。現在人口は約10万人で、馬公市周辺に集中しています。全体的に標高が低く一番高い山でも70mしかありません。また、海峡にあるため、風が強く夏は涼しく、冬は季節風の影響を受けます。澎湖はサンゴ、文石、干し魚、ピーナッツなどの特産品が有名です。澎湖には約160の寺廟がありますが、馬公市の台湾最古の媽祖を祭る天后宮、観音菩薩を祭る観音亭、媽宮城、文石書院などが見どころです。他に馬公空港近くの林投公園は、澎湖の中で唯一の大麻黄の人造林公園です。白沙島と西嶼の間にかかる全長5,541mの跨海大橋は台湾最長の橋で、橋ゲタだけで76脚もあります。


台湾の観光地――台北篇

 
国立故宮博物院
台北市北部にある故宮博物院は、パリのルーブル、ニューヨークのメトロポリタン、レニングラードのエルミタージュとともに世界四大博物館のひとつに数えられている。収蔵されている美術品は、銅器、陶磁器、玉 器、書画、文具、象牙、竹器、彫刻、漆器、織物、書籍、経典など約70万点に及び、周期的に交代で展示されている。これらは5000年来の中国歴代王朝に代々受け継がれてきた国宝級の逸品ばかりで、北京の故宮博物院に所蔵されていたが、1949年戦火から守るため台湾へ運ばれ、台中の霧峰に保存されていた。その後1965年故宮博物院の開館にともなって台北に移されて現在に至っている。茶室、食堂、記念品売店がある。カメラは携帯できないので入口カウンターで預ける。イヤホンで聴く日本語のガイドを借りることができる。本館東側の「至善園」は、約7,000坪の敷地があり、宋、明代の古い庭園を模して造られており、山水画の世界が堪能できる。
中正紀念堂
故蒋介石総統の偉業を記念して1980年に建造された。総統府の東約600mに位 置し、美しい藍色の屋根と白亜の大理石からなる台湾最大の公共建築物。25万という広大な敷地に囲まれており、市民の散策の広場となっている。中山南路に面 した公園正面の大アーチ「大中至正」を入ると、右側に国家戯劇院(ナショナルシアター)、左側に国家音楽庁(コンサートホール)がある。ここでは常時、各種演劇、バレエ、演奏会などが上演されている。そして高さ70m、正面 にそびえ立つのが中正紀念堂である。内部は2層に分かれ、1階は蒋総統の足跡をたどる写 真や資料が展示されており、2階ロビーには巨大なブロンズ像が鎮座する。図書室、映写 室も利用できる。蒋介石記念室は、総統時代の執務室を再現したもの。
立歴史博物館
台北市西部の植物園内にある。1955年に創建された中国風の風格ある建物である。大陸の河南博物館から移されたものや戦後日本から返還された歴史的な文物が保存・展示されている。なかには、河南新鄭、安陽出土の銅器や洛陽出土の縄文土器、唐三彩 など貴重なものが含まれている。常設展のほか随時特別展や美術展が開催されている。背後に蓮池があり、初夏には満開となる。館内には優雅な茶室もあり、中国茶が楽しめる。
龍山寺
1738年に建立された二百数十年の歴史を有する台湾最古の寺。典型的な中国伝統の建築様式で、本殿を中心に観音菩薩、両側に文殊、普賢の両菩薩、さらにその左右に四海龍王、十八羅漢、山神、土地神の神々が、後殿に媽祖、関帝君、文昌帝君、水仙尊王、子授け女神の註生娘娘などあらゆる神仏が祭られている。台北市民の間でもっともあつい信仰を集めている由緒ある寺で、その見事な景観からカメラマニアの撮影スポットとなっている。とくに夜間は荘厳である。付近には華西街観光夜市があり、夜遅くまで賑わっている。
国父紀念館
敷地面積35,000坪、建物総面積8,945坪、高さは30.4mの中国宮殿風の建物で、中華民国の国父・孫文の生誕百年を記念して、民間の献金によって1972年5月に完成した。入口正面 玄関には、高さ5.8mのブロンズ製の孫文像があり、館内には、大ホール、中小型会議室、陳列室などがある。大ホールは2,000人を収容、陳列室では、国民革命の経過と台湾の建設を紹介する資料が常時展示されている。敷地内の広場は、早朝や休日にはスポーツや凧上げをする市民で賑わう。中秋節の夜には月見の名所となる。忠孝東路、仁愛路、光復南路にそれぞれ入口がある。
忠烈祠
1969年3月末建造。国民革命や抗日戦争などで亡くなった志士や国軍将兵約33万人の霊が祭られている。この間の戦争にまつわるさまざまな資料や写 真が展示されているが、人気を集めているのは、衛兵の交代風景で、1時間ごとに参道を交代の衛兵が規律正しく行進してくる。交代した衛兵は、瞬きひとつしないで1時間立ち続ける。いっしょに写 真を撮ることは可能だが、体や銃にふれくはいけない。
台北市立美術館
圓山ホテルの真下、台北市北部にたつ、地上3階、地下3階の東南アジア最大級の美術館である。展示室は26に分かれており、油画、版画、書、陶芸など台湾著名作家の作品が常時展示されているほか、随時国際的な美術展が開催される。北側の公園は美術公園として終日市民に開放されている。入場料は大人30/子供15元。
鴻禧美術館
台北市のメインストリート仁愛路二段、美しい並木通りに聳える高層マンションの地下一階にある私立美術館。総面 積1,000坪の広々とした空間に五つの展示室があり、紀元前3000年から19世紀までの中国の伝統文物約600点が展示されている。ホールからは竹や盆栽をあしらった大きな中国式庭園が窓越しに眺められ、しばし都会の喧噪を忘れさせてくれる。図書室や陶磁器の研究室が併設されている。入場料は大人150/団体120/学生100元(来来大飯店、大渓リゾートホテルの宿泊客は参観無料)。
陽明山国家公園
台北市北部に位置する海抜443mの国家公園。季節を問わず一年中、内外の観光客やハイキングの市民で賑わう。特に2〜4月には、つつじ、桜、杏などの花が満開となり花見の名所となる。公園内には多くの蝶や野鳥が棲息し、豊かな自然が守られている。遊歩道が整備され、随所に人工の滝や中国風のあずまやが配置されている。公園からは台北市街の全景を見渡すことができ、夜景を見に訪れる人も多い。花見シーズンや休日には交通 規制がしかれる。台北最高峰の七星山や大屯山への登山口でもある。
新光摩天展望台
台北駅前に聳える新光摩天大楼は台北 一の高さを誇る。その46階には展望フロアがあり、台北市の全景はもちろん、遥か彼方の淡水河に沈む夕日や陽明山まで眺望できる。アイスクリームやカクテル、ソフトドリンクが注文できるカウンターがある。展望台への入口はビルの地下一階で、入場券を購入して乗り込めば高速エレベーターでわずか30秒で到着する。入場料は大人150/団体130/学生120/子供/90元。

台湾バナナ
 
台湾で温泉を楽しもう。(1)
文/方美譴  写真/視野国際文化資料室
台湾では温泉ブーム
今、台湾では温泉ブーム。週末ともなると温泉地へ出かける車で道が渋滞になるのも珍しくない。ならば、観光で台湾を訪れた人も楽しまない手はない。
台湾在住の旅行作家、田中維佳(たなかゆうか)さんは自他共に認める台湾温泉マニア。そこで田中さんに、台湾の温泉について語っていただいた。今号では台北近郊の温泉についてお話しいただいた部分をご紹介する。田中さんは著書に「深夜特急'96」(1997年- 朝日出版)、「ずっとアジアを旅していたい」(1998- ベネッセ)、「おどろ気 ももの木 台湾日記」(1999- 毎日新聞)、「亜細亜大バザール」(2000年6月- 講談社文庫)、「阪神大震災 見えてきたもの(仮題)」(2000年7月- 神戸新聞総合出版センター)がある。
台北近郊の温泉
台北近郊の温泉地は観光で台北を訪れた人にとってもアクセスしやすいロケーションにある。新北投、烏来、陽明山の三ケ所だ。
「『ちょっと温泉寄ってく?』っていう軽いノリで行けますね」と田中さん。「水着入浴のところもあるが、たいだい日本的な入浴法でいけるので親しみやすいはず。人懐こい台湾の人と文字通 り"裸のつきあい"で世間話に花が咲いちゃうあたりが非常に楽しいですね」。
「人間観察系」旅行作家と自称する田中さんだけあって、やはり台湾の温泉の楽しみ方に人との触れ合いを挙げている。
これらの温泉地は台北からのアクセスも比較的楽だ。
新北投:MRT淡水線で北投駅まで行き、新北投支線に乗り換え、終点の新北投駅で下車。
陽明山:台北駅からバス260に乗車。
烏来:新店客運バスの「捷運台大医院站」から烏来行きのバスに乗車。
「巨龍山荘」
アクセスが便利でも、旅行中にすべての温泉を制覇するのは難しい。そこで田中さんにお薦めの温泉をいくつか教えてもらった。
「烏来で好きなのは巨龍山荘。茶芸館でもあり、レストランでもあり、地下には大浴場と宿泊設備もある山荘。浴場には全身マッサージのできるシャワー、赤外線サウナ、スチームバスなども完備。渓流を見渡すことができる、なんとも広々した温泉スパリゾート。入浴料はやや高めだけれど、これだけの設備があるので納得がいきます」とのこと。
巨龍山荘
馬槽・花藝村
その他のお薦めの温泉は、アクセスは便利ではないが、陽明山の山奥にある馬槽・花藝村(台北市陽明山竹仔湖路251巷20號、電話。
「食事のついでに一風呂というノリと、霧に煙る露天風呂がいいですね」とのこと。
「花藝村はレストランと茶藝館に温泉がミックスされたような不思議な場所。板張りの部屋にマットレスがおいてある個室では休憩もでき、三人二時間で500元だそうです。温泉でのぼせた後に、ゴロリと横になってのんびりするのもいいですね。ここには面 白い仕組みがあって、食事をしてその額が400元を超えると一人分の入浴料である100元がタダになります。何人かで行って食事代が900元ならば二人分が無料になります。お風呂に入ってから食事をした場合も、この規則にのっとり、食事代400元に対して100元引きになります。この際、入浴料を払った時の引換券を提示しなければいけないので、入浴後に食事をする場合は失くさないように」と詳しい説明が付け加えられた。
お風呂は熱め、ちょうどいい温度、水の三種類。水着着用ではない。水風呂の個所には囲いはあるが屋根はなく、完全な露天。天気が良ければ星を眺めながら入浴できる。打たせ湯もあるので、これでマッサージをするのも心地よい。マッサージ、オイルマッサージ(各700元)、あかすり(400元)、足裏マッサージ(600元)を受けられる施設もある。
馬槽・花藝村
入浴料は基本的に100元だが、7:30〜10:00までに入れば50元。食事:11:30〜3:00、茶藝:8:30〜03:00。宿泊:一泊1500元。年中無休。アクセス:台汽客運の金山―台北線で「下七股」下車。そこから徒歩約1.5キロ。
温泉マニアというだけあって、田中さんからうかがう台湾の温泉に関する話は興味深いものがたくさん。次回は台湾ならではの温泉のいくつかを紹介していただく。