文/落合花生里
写真/台北国際貿易センター
ハイテク王国台湾
台湾の電子産業、コンピュータ産業は国際的にも高い評価を受けている。世界各国の半導体や情報産業において、台湾の存在は必要不可欠のものになっており、現在、台湾の電子産業は世界第四位 の地位を占めている。21世紀というボーダレスのデジタル情報化時代において、台湾はいっそう重要な役割を果 たすだろう。台湾のハイテク技術の粋を堪能できるふたつの展示会をご紹介する。
台北国際コンピュータ展
台湾におけるコンピュータ産業の発展はめざましく、また、その分野も多岐にわたる。そこで、世界各国のコンピュータ業界からは常に熱い視線が台湾に注がれている。そうしたニーズに応えて、台湾では台北国際コンピュータ展(COMPUTEX)が定期的に開催されている。これは世界でも最大級と言われるコンピュータショーだ。台北国際コンピュータ展の展示場には台湾の技術が産んだ最新かつ高品質のコンピュータ製品が揃っている。ここを訪れればモニター、マザーボード、デスクトップコンピュータ、スキャナー、CD-ROM、グラフィックカード、マウスなど様々な製品の最新版を目にすることができる。日進月歩で発展しているコンピュータ関連機器の情報をチャージするため、この展示場には世界各国のコンピュータ関連業者がやってくる。
ビジネスパートナーを求めて
台北国際コンピュータ展は、そのほか新しいビジネスチャンスをさぐる場でもある。外国企業にとっては、台湾の優秀な生産業者を見つけ出し、業務提携の可能性を見つけ出す絶好の機会なのだ。もちろん、台湾のほうでも、共同開発を進められる外国企業を求めて出展している企業も少なくない。双方のニーズが合致した時、コンピュータ業界の未来を切り拓く新しい商品の可能性が芽生えるのである。
安定した生産地・台湾
台湾は、アジアを吹き荒らした金融恐慌の嵐にも、それほど影響を受けず、順調に経済成長を続けている。経済的にも安定している台湾は新しいコンピュータプロジェクトを進めるにも最適な土地ともいえるだろう。外国企業にとっては、コンピュータショーでは台湾メーカーが生産した新製品を間近に見ることができる欠かせない機会なのだ。第20回台北国際コンピュータ展は2000年6月5日から9日の5日間、世界貿易センターで開催される。
台北国際電子製品展
現在の台湾では電子電機産業がハイテク産業をリードしている。台湾製品は高品質でありながら、手頃な価格であるため、世界各国の企業からコンスタントに発注があり、安定した成長ぶりを見せている。
そこで毎年、定期的に台北国際電子製品展(TAITRONICS)が台北で開催されている。台湾で開発された最新の技術を駆使した製品が一堂に会するアジア最大の電子展となっている。今年も3月22日から26日の5日間にわたり、春季展が台北国際貿易センターで開催された。1000以上のブースが設置された会場は各国から訪れたバイヤーで賑わった。
この台北国際電子製品展は毎年3回開催され、台湾で生産される電子製品の品質の高さ、技術の確かさを内外に示している。次回開催日は10月9日から13日まで。特にコンポーネントと備品に絞った展示内容となる予定。台湾製のハイテク電子産業によって生み出されたパーツやコンポーネントを間近に見ることができる。その数日後の10月17日から22日までは台北国際電子製品展が開催される。ここでは高い評価を受けている台湾の技術者が作り上げた数多くの台湾ブランドの商品にも出会うことができる。
Made in Taiwanブランド
コンピュータ業界における台湾の成功は、世界におけるMade in Taiwanブランドのイメージを決定付けたと言える。高品質と信頼性という言葉で形容されるMade in Taiwanブランドには、かつての低価格だが品質に問題ありというイメージはもはや存在しない。たゆまない努力と勤勉さで台湾の産業を支えてきた台湾企業と台湾の人達が産み出したハイテク産業の粋を体験できる台北国際コンピュータ展(COMPUTEX)や台北国際電子製品展(TAITRONICS)に足を運んでいただきたい。
お問い合せ:中華民国対外貿易発展協会(台北市信義路5段5号)